整形外科で働く看護師は、骨や筋肉をはじめ、関節や靭帯について専門知識を身につけなければなりません。そのため、スキルアップに必要な資格を取得することが望ましいでしょう。
役立つ資格として、まず、身体の運動機能に関する医学知識や看護ケアのスキルを身につけられる日本運動器看護学会認定運動器看護師が挙げられます。この資格は、日本看護協会が指定する認定看護師制度とは別ですが、資格取得者は日本運動器看護学会が認めるスペシャリストとして、整形外科の看護の現場でも指導的役割を果たせるでしょう。
また、整形外科に欠かせない機能回復訓練において、きめ細やかな看護ケアを施せる回復期リハビリテーション看護師という資格もおすすめです。リハビリ段階では、患者が二次合併症を引き起こしやすく慎重な観察が必要なので、専門知識を持った看護師の存在が欠かせません。
それから、骨粗鬆症マネージャーも、整形外科の看護師には役立つ資格と言えるでしょう。高齢者に多い骨粗鬆症を改善する看護ケアにより、整形外科に再来する患者を減らせるのです。
さらに、看護師資格があれば、誰でも研修を受けて認定試験に合格すると取得できる認定看護師という資格があります。手術に関わることが多い整形外科の看護師は、手術看護の認定看護師資格を取ると、業務に活かせます。また、大学院卒業単位が必要なため、少しハードルが上がりますが、専門看護師の資格も役に立つでしょう。専門看護師には小児看護という分野があり、小児患者が多い整形外科では、小児看護の専門スキルが非常に役立ちます。